こころの声はかく語りき

それは恋とか愛とかの類いではなくて。ただひたすらに君がすき

氷温を考えてみたー「オレを愛さないで」、自ら失恋していく失恋ソング。

お題「NEWSアルバム『EPCOTIA』レビュー」

お題をお借りしましたが、全曲レビューじゃなくて本当にすみません!どうしても「氷温」書きたくて書きたくて仕方がないのです書かせてください....。

気づけばEPCOTIA今週末スタートですよ。いやぁ早いね。EPCOTIA漬けの毎日が続いてて、UFO好きすぎてツイッターではUFOがやばいって話ばっかしてますし、なんならどうも私がUFOで〜す!ってなってますけど、今回はUFOじゃなくて、EPCOTIAの通常盤に収録された加藤シゲアキさんのソロ曲、「氷温」の話がしたい。

 (皆さんEPCOTIA聞いて!!耳で宇宙旅行行けるし、本当にいい曲しか入ってないから皆さんEPCOTIA買ってみて!とりあえずメンバーのソロ曲も入ってる通常盤のリンク貼っておきますね!)

EPCOTIA(通常盤)

EPCOTIA(通常盤)

 

 

さてさて。

「氷温」を一言でいうと、おしゃ〜いな感じです。そうなんですよ加藤さんが作った音めちゃくちゃおしゃれなんです。歌い方も大人で、さすが30代の男、もう色気色気色気色気!!!!!うわああああンンンンんんん好きいいいいいいい!!!!!って感じだし、加藤さんは歩くフェロモンですから。

ほら私どうしようもないシゲ担じゃん?(知らんがな) シゲ担は深読みしがちだし、常に考えてたい生き物だから(完全なる偏見)。ってなわけで氷温について考えてみた。(なんの根拠もないんです。単なる私が深読みした産物にすぎません。)失恋ソングと聞いて、彼女と別れた的な内容かな?と思ったんですけど、よくよく歌詞見て、これホストと女性の話じゃない?と思った。割りと物語性が強くて、歌詞もきれいでいちいち絵になるし、聞いててもう脳内で「氷温」のMVを撮ってしまった。

「Don't believe in me」、言うまでもなく、この曲においてとても大事なフレーズ。
「believe in」は「believe」とは少し違います。もちろん両方とも信じるという意味なんだけど、「believe in」の方はなんらかの「存在」を信じる意味があります。氷温において、「オレ」という存在を信じないで。という意味になりますかなぁ。
「Don't believe in me」を直訳すると「オレを信じないで」ってなるが、私なら「believe」を「信じる」とは訳さないで、「愛する」と訳したい。つまり、「Don't believe in me」は「オレを信じないで」じゃなくて、「オレを愛さないで」だと思う。
 
鏡越しの君は知らない顔をしてる。そこにいる君はまるで知らない人みたいに何もかもが変わってしまったとオレは感じ、昨日見た夢を話しかけてやめた。
「昨日君の夢を見た笑。」昔の関係だったら君は照れて喜んでくれたような甘い言葉も、どうでもいい夢の話さえできなくなった。君が好きそうな甘い言葉をささやくのはホストとしての武器の一つなのに、それができなくなった。なぜなら、変わってしまったから、オレも、君も、そしてオレたちの関係も。しかし、実は変わってしまったのは「オレ」だけなのかもしれない。
体が重なる回数が増え、当初の関係じゃなくなってきて、体も心もどんどん深いところまで落ちてきてるからもう昨日見た夢なんてたわもない話ができなくなったんだね..。
 
君が帰った後になんとなく君が口付けてた、君の口紅が微かについたそのグラスをいじってたらうっかり倒してしまい、君が先まで飲んでたライムの香りがした。オレは一体何をやってるんだろ。と少し正気になって落ち込んだ。
グラスからこぼれ、テーブルに落ちてしまった氷はだんだん溶けていく。氷は確かにあった、そこにあったが、掴めそうで掴めない。溶けていくのをただただ見つめることしかできない。そして、溶けてしまった氷はたとえ冷凍庫に入れ直してても、もう二度と同じようには戻れない。まるで君とオレとの関係のように、「形」が変わってしまい、固体から液体に変わった氷のようにもう二度と戻れない。溶けていく氷を見つめ、どうか時間止まってほしかった、たとえ嘘が重なる恋でも終わってほしくないと願う。
そう、男は女に恋をしてしまった。
でも、男は認めるわけがない...というより、認めたくないんだろう。「ただ騙してるんだ、ホストとして。女を手のひらで転がしてるんだ、オレは。」と言い聞かせる。騙す側が自分の気持ちも騙さなければならなくなってしまったらもう終わりだし、先に好きになってしまった方が負け。女に恋をしてしまった男は間違いなく完敗です。
 
タイトルにも書きましたが、私から見た「氷温」は自ら失恋していく失恋ソング。つまりあの...あれなんですよ、悪い(?)イケメンが女を騙していくうちにTRUE LOVEに出会っちゃったが、「いやオレみたいな最低ダメ男じゃなくて、君にはちゃんとした人と幸せになってほしいんだ!」感はあるのよ....。オレは君をどんどん好きになってきてるが、君はオレみたいな男を好きにならないでほしい。つまり、Don't believe in me、「オレを愛さないで」です。
 
さびの「ドアの音」とは文字通りドアを閉める音なのか、それとも別の意味があるのかめっっっっちゃくちゃ考えたが、ドアの音は「さよならの合図」という意味じゃないかなぁって思う。この嘘が重なる恋に終止符を打つのなら、せめて君からのさよならがほしい。君からのさよならで、情けないオレを諦めさせてほしい、そしてこの叶わぬ恋を終わらせてほしい。
体が覚えてしまった君の体温を君に消して欲しくて、「月明かりの下でもう一度だけ君の体温を感じたい」と、男は最後のわがままを言って、女を抱きしめて、そして自ら失恋した。
 
恋に落ちて、自分の気持ちにさえも嘘を重ねなければならなくなってしまったほど不器用な男だが、恋をした女に幸せになってほしいというちょっとした優しさと純粋さが切なくて愛しかった。